東南アジア市場における今後のビジネス展望について、米国企業は事業成長に向けた明るい見通しを持っていることが、先日実施された在シンガポール米国商工会議所(AmCham)の最新の調査により明らかになった。
調査に回答したASEAN10ヶ国に拠点のある米国企業588社のうち、約9割の企業が今後5年間でASEANでの自社の事業投資は拡大すると予想している。
ASEAN地域は米国企業にとって潜在的可能性が非常に高いマーケットであり、特に域内の新興国において中産階級層が急増し高度経済成長が進むと考えられている。

また、回答企業の8割以上は、来年(2015年)に発足が予定されている「ASEAN経済共同体」(AEC)による地域統合が各社事業展開の強力な追い風になると期待している。

ASEAN経済共同体(AEC)創設は来年?

これまでの協議によりASEAN経済共同体の創設予定時期は二転三転している。
2003年10月の「第二 ASEAN協和宣言」にて2020年に地域統合を促進する「ASEAN経済共同体」(AEC)を創設することをASEAN各国首脳が合意。
2007年1月の「セブ宣言」ではAECの発足を2015年に早めることが決定された。
その後、2012年11月のASEAN首脳会議で実質1年延期を決定し、現在のところAEC創設は2015年12月末に予定されている。

実際には、今回の調査では2015年までに予定通りAECが創設されると考えている米国企業はわずか4%しかない。
予定遅延を想定している米国企業は9割以上にのぼり、さらに全体の過半数(52%)の米国企業は「2020年またはそれ以降」とかなり悲観的な見方をしている。

AECに対応する自社の「ASEAN地域戦略」を半数以上の米国企業が策定済

しかしながら、今回の調査によれば、ASEAN経済共同体の創設後の市場構想に対応できる自社の戦略を既に策定している米国企業は59%もあった。
特に、AEC後の激変が予想されているタイ市場、ベトナム市場に対する戦略策定が進んでおり、60%の米国企業が当該市場におけるAEC創設後の新たな「ASEAN地域戦略」をすでに用意していることが判明。
ASEANをグローバルで重要地域として位置付け、一歩先のマーケット動向を見据えている米国企業の機動力が伺える。[執筆: CMSアジアリサーチ事業部]

当社チャイナマーケティングサービス(CMS)株式会社では、日本企業様のASEAN地域(シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア等)における事業強化・マーケティング活動を効果的に促進するアドバイザリーサービスをご提供しています。お気軽にお問い合わせください。
CMS本部窓口:contact@china-mkservice.com