DHL香港が「エアトレード主要インデックス」最新版を発表。航空貿易物流にやや陰り。

香港はエアトレード(航空貿易)による輸出入貿易量においてアジア地域の主要なハブ拠点であり、また世界の国際空港の中でも香港の国際空港は国際貨物輸送の最も回数の多い空港として知られている。

現在、香港のこの巨大な貿易産業に関する収益は全体で1200億香港ドル(約1.8兆円)を上回り、香港の空港地区では毎日約25,000名の従業員が働いている。

毎年四半期ごとに、ドイツ系グローバル物流会社大手のDHLの香港現地法人は「香港生産性評議会」(HKPC)に委託し、航空便による貿易事業状況の調査を実施しているが、その最新版(2014年第4四半期レポート)が11月11日に公開された。
このレポートは、香港の輸出入貿易に関わる企業600社を対象に調査を実施し、「エアトレード・主要インデックス(DHL Air Traiding index: DTI)」としてまとめられている。

景況感としては、グローバル全地域で「50ポイント」以上の指数を維持し続けているものの、航空貿易マーケット全体を通して減少傾向にある。

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DTIインデックス(全体)では、第4期は第3四半期より0.7ポイント低い51.6となり、2期連続で50ポイント近くまで下降した結果となった。

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取引別にみると、全体では、第4期は第3四半期より0.7ポイント低い51.6となり、2期連続で50ポイント近くまで下降した結果となった。
「輸入」はやや改善し、前期の54.5から55.0ポイントにわずかに上昇。特に「食品・飲料」の市場需要の増加がこの輸入ポイントを引き上げている。

これに対し、「輸出」インデックスは1.2ポイント減少して49.5ポイントに下降している。これは、輸出先国における実際の商品受注量減少や不安定なマーケット需要に対する輸出業者の懸念が反映されており、特に、昨今、ヨーロッパと新興国において高価額帯商品のディマンドが衰弱している状況と関連しているとみられる。これにかわりアジア地域の現地需要の伸び、「輸入」の伸びが期待されている。

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商品別にみると、「食品・飲料」が上昇。今年の第1四半期から第3四半期まで、ヨーロッパ市場からの輸入による売り上げ増加に伴い順調に伸びてきている。
また「電化製品・関連製品」も同様に、前期からの景気はこのまま続くと思われていたが、結果はやや減少となった。

需要の落ち込みは「アパレル・衣料品」や「時計・腕時計・宝石類」などのラグジュアリー商品分野で表れている。また、特に顕著な落ち込みは、「贈答品/玩具/家庭用品」で、第3四半期の59ポイントから10ポイントもダウンした47ポイント。第2四半期の73ポイントからは大幅にダウンした結果となり、この半年間の小売業の冷え込みを反映している。

これから年末に向かって、例年クリスマスギフトなど商品輸送のピーク時期となる。

航空貿易の輸出入業者は、今冬の繁忙シーズンの間にどれだけ輸出入を伸ばせるかに期待を掛けている状況だ。

[執筆: CMSアジアリサーチ事業部]

 

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