1.水供給市場について
中国は都市の水供給インフラが急速に発展し、統計によると、2013年の水供給総量は、行政区分別では、「都市部」537.3億㎥、「県城」103.87億㎥、「建制鎮」126.18億㎥、「郷」11.47億㎥に達している。市部の水供給インフラはほぼ完成しており、都市部の水供給市場は飽和状態に近い。しかし、年数が経過し、一部の古い地域の水道管及び家庭内パイプ管が深刻な腐食現象に陥っており、中国の水供給インフラは改造期を迎える兆しが見られる。現在、全国の各省や都市は、水供給インフラのアップグレード・プロジェクトを開始している。水供給インフラ建設に続いて、改造市場は新たな焦点になると考えられる。

2.下水処理能力について
2012年末に3,340ヶ所、処理能力は1.4億㎥/日だった下水処理場も、2014年には約3,800ヶ所、下水処理能力は、1.6億㎥/日にまで向上している。そして2015年までに、都市部の汚水処理能力を1.78億㎥/日、即ち、0.18億㎥/日へと向上させるという計画が発表されている。下水処理は、中国の水セクターでは、それほど注目されていないが、国の環境管理基準の厳格化、関連政策の「県城」や農村部における更なる推進により、「新農村」の建設が加速される。小型下水処理場の建設は去年より増え、特に農村の下水処理市場は2014年以降、注目されている。

3.汚泥処理について
水供給と下水処理に次ぐ三番目の重要な領域であり、中国水ビジネスの2014年以降最もホットなテーマである。2014年、中国のウェット汚泥量は3,000-3,500万t、乾燥汚泥量は約1,100万t。注目すべきは、中国の汚泥除染廃棄処理率は30%にも満たしていないことである。違法廃棄は依然多く、更に約17.5%の汚泥は行方不明との統計結果もある。汚泥処理問題はまだこれからであると言える。

4.再生水について
「中国都市建設統計年鑑(2013年)」によると、2013年、中国都市部の再生水製造能力は1,760.7万㎥/日、再生水パイプラインの長さは7,193㎞、再生水の利用レベルはまだ低いが、各地政府、特に大中規模都市の政府は再生水の利用を重視している。2014年、国家開発投資公司、北京排水集団などによる水環境投資基金が設立され、下水処理の他、再生水処理場プロジェクトなどが投資対象になる。注目度は高いが、再生水は中国にとってまだ新しい領域であり、関連制度の改善も含めて、市場が一気に広がるのには、まだ時間を要するであろう。

5.中国水セクターの資本市場について
IPO及びM&Aの動きが更に加速すると考えられる。現在IPO申請中ないし明確なIPO計画を持つ水セクター企業は約30社ある。中国水セクターの大手企業が市場の統廃合を仕掛け、規模拡大を図る動きが見られる一方で、資金力のある国営企業がM&Aによって水ビジネスに参入するケースも見られる。この動きは今後もしばらく続くと専門家は指摘する。

[執筆: CMS中国リサーチ部]

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