タイの外国人観光客数は前年比10.3%減、依然として戒厳令の影響

タイにおける「観光ビジネス」は、タイ経済の約10%を占める主要産業の一つであるが、今年5月22日のクーデター宣言、戒厳令の発令後、タイ観光業界はその影響の大きさに直面している。

戒厳令発令の翌月(6月)の観光客数はここ近年の最低数を記録し、8月は208万人、9月は186万人だった。

先週、タイ政府の観光・スポーツ省が発表した統計データによると、2014年1月~9月の9か月間でタイを来訪した外国人観光客数の合計は1,756万人で、前年比で10.3%の減少となった。

昨年、2013年の1年間の観光客は約2,673万人。第3四半期が終わった現在、これから残り3か月間で昨年実績に達するのは厳しい状況である。

今年の年末の旅行シーズンでの集客を狙い、タイ観光省では、タイの各都市で催される年末年始イベントを掲載した「ニューイヤー・カウントダウンカレンダー」を発行するほか、タイで観光客の多いLampang県, Nan県, Trang県など12の地域で観光プロモーション活動を行うことを予定している。

タイ観光協会など観光業界サイドは、戒厳令が解除されることにより観光地のイメージを早く挽回したいと強く要望を出している。

これに対し、プラユット首相は、先週10月6日に「戒厳令は政府の改革遂行に不可欠である」として解除の可能性を否定したものの、翌10月7日には「状況の改善に合わせて戒厳令を段階的に緩和することを検討する」と改めて見解を示している。

観光業界にとっては、今がハイシーズンの年末に向けた旅行予約・販売の絶好の商機。一日も早い戒厳令の解除が重要であるが、国家安全保障を揺るがしタイ経済全般に影響の及ぶ問題であるだけに経済界から慎重論も挙がっている。(執筆:CMSアジリサーチ事業部)

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